ツタヤな日々

ツタヤな日々2

自閉でsadな日々の記録。

📕20-27その日、朱音は空を飛んだ/武田彩乃★★★

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真実はいつも一つ。本当にそうだろうか。事実は一つでも、真実は人の数だけある。そんな言葉を何かの本で読んだ。ググれば真実とは、嘘や偽りでない、本当のこと。証拠がなければ、動機がなければ、事実は真実になり得ないのか。例えば人が死んだとする。自殺なら真実を知る人はこの世にいないし、他殺でも、真実は殺された人しか知らない可能性だってある。

自殺した女子高生を巡る人間ドラマは、ミステリに加え、頭脳戦的なところもあって期待以上に楽しめた。個人的には、章を読み終えた後に初めて章題が分かる構成も好き。この章題がなかなかに乙で、次の章に入る前に章題が気になったり。

 

ここからネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

「知りたいって思う人間全員に真実を知る権利があるとは、私には到底思えない」p.54ℓ1

「世界はね、生きている人のためにあるべきなの。死んだ人間のために今生きている人間が犠牲になることは絶対にいけないことよ。だから、誰かの死のせいで生きてる人が不当に傷付けられないよう、人間には真実を曲げる権利がある」p.201ℓ4

 感想を書いてて思った。復讐は相手が生きているうちにしろ。祖母の言葉をそう解釈した莉苑だから、最後に朱音に対して遺書をバラバラにするのを見せつけたんだ。死ぬことで人生に勝利しようとした朱音に、敗北を与える。後味は悪いけど面白い。

実写化するなら

夏川莉苑:上白石萌音

桐ヶ谷美月:池田エライザ

その他は絶対この人みたいなのは特にない。