読書期間
2020.3.14-2020.4.5(23日)
感想
中学生の頃に出会った池袋ウエストゲートパーク。確か冒頭は、ポケベルに貼ってるあるプリクラから始まる。それが今じゃスマホ。でもコナンと違って、ちゃんと時間が流れている気もする。現実よりゆったりではあるかもしれないけど。マコトとタカシが何歳なのかわからないけど、年上であってほしいという静かな願望。中学生のときの優しいお兄ちゃんが年下になるのは、少し寂しい。実際どうなんだろう。アラサーくらいにはなってるのかな。石田衣良の代表作なのは分かるけど、おっさんになる前に完結するといいな。
絶望スクール。タイトルがそそる。絶望はさよならの次に好きな日本語かも。
収録作品
目白キャットキラー
動物にいたずらしても器物損害にしかならない。これを知ったのは辻村深月の「ぼくのメジャースプーン」。それをいいことに、猫に非道を加える輩を見つけ、止めさせてほしいと男子高校生から依頼が。マコトとタカシが輩に法外の裁きを与える、スカっとする話。
西池袋ドリンクドライバー
あおり運転もだけど、飲酒運転もだめだよね。これはセンチメンタル。
要町ホームベース
若いホームレスが、母親を守るために奮闘する話。
絶望スクール
表題作。とある日本語学校の黒い話。作中にでてくる
なあ、あんたも最近、自分の住んでる街が世界にそのままつながっていると感じたことはないか。そしたら、あんたも立派な現代日本人だ。テレビでやってる薄気味悪く薄っぺらな「ニッポン万歳番組」なんかとは違ってな。
言いたいことは分かる。だけどこれ、石田衣良の本音じゃん。ここだけどうしてもマコトの言葉として入ってこなかった。
お気に入りの文
だがな、人間昔なにをしたかじゃないだろ。今なにをしてるかだ。
(「目白キャットキラー」32頁)
評価
★★