ツタヤな日々

自閉な日々

asdでsadな日々の記録。

📕19-18サーカスの夜に/小川糸

円を抜け出す。

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評価

感想

好きな作家だけでなく、新しい作家を発掘したいなと思って、前回あたりから初見の作家の本を読んでるんだけど、今回は外れだった。小説は内容以前に、読みやすさとか好きな文体かっていうのはある。

この本は病気で10歳の身長で止まったまま、両親の離婚で祖母と暮らす13歳の主人公がサーカスに出会い、成長していく物語。サーカスも、シルクドソレイユみたいな華やかなところではなく、人が寄り付かない番外地で暮らす貧しいところ。でも、国籍も年齢も性別も、あらゆるものから解放された自由な空間で、みんなのびのびと生活している。主人公は自転車を走らせ、トイレ掃除の雑用係として始まる。

印象だったのはめちゃくちゃ汚かったレインボーサーカスのトイレと、コックの食事と仕事にまつわる話。

汲み取り式の悪臭で汚すぎるトイレ。

正直、動物の方がもっときれいに自分の食べた物を外に出すんじゃないかと思った。

 

でも、ここのトイレは、はっきり言って、メルドだ。

 

便器が汚い上に、たまに誰かがゴミを捨てるのか下に落ちなくなって、汚物があふれてしまう。そうなると、子ども達は所構わず用を足すようになる。それで、あっという間に、そこら中が糞尿だらけになってしまうのだ。

食事に関するちょっと響いた言葉。

食べ物は、争いの元になる。みんな、腹を空かせるから、腹立たしくなるんだ。ハングリーとアングリーは、根っこでは繋がってる。すべての戦争も、もとをただせば空腹が原因さ。でも逆にいえば、腹さえ満たされていれば、いざこざは起きない。おなかがいっぱいだったら、人はそれだけで幸せになれる。

 

賞味期限なんぞ、便宜上人間が考え出したまやかしだよ

コックが考える仕事とは。

仕事は、あくまでも仕事なんだ。誰かに仕えてこそ、成り立つものだよ。自分も相手もどっちも楽しい仕事なんて、そうそうありゃしない。仕事っていうのは、たいてい苦しくてつまらないものさ。その中から、小さな喜びややりがいを見出すことに意味がある

 

お金をいただくってことは、それに見合うだけ相手の喜ぶことをするってことだ。時には、自分の不本意なことでも、相手を喜ばすためだったらやらなくちゃいけない。それが仕事なんだよ

 

書き留めたくなる言葉は多いけど、面白いかどうかで言えば面白くはない。読みやすいかどうかで言えば読みやすくはない。あとは好みの問題。リピはないかな。