調律師の仕事。
評価
☆☆
感想
思いっきり知ったかしてた。蜂蜜と蜜蜂と同じようなピアニストの映画だと思ってた。ところがどっこい調律師の話。調律師といえば向井君。ピアノの森で、ウィーンのめっちゃすごい大会に出場する凄腕のピアニストでありながら調律師の道を選ぶ。この映画もタイトルに森ってついてたから、もしかしてピアノの森の実写版?って思ったけど全然違った。
何もない主人公。何となく高校生を終えようとしていた主人公が、クラスに1人だけ残ってた雪の日、担任の先生に頼まれてピアノの調律師を体育館に案内する。案内してそのまま帰ろうとしたんだけど、調律師が鳴らすピアノの音に反応して、そのまま仕事ぶりに魅入ってしまう。それが調律師を目指すきっかけになる。
羊と鋼の森。羊のフェルトで作られた数多のハンマーが、鋼の弦を叩く。これが意味するのはピアノなんだけど、誰が気付ける?このタイトルを付けた原作者の才能が憎いほど羨ましい。
主人公は東京の調律師学校を2年かけて卒業し、故郷の町の楽器店に就職。えらく雪が積もってるけど、舞台がどこかは結局分からず。
好きな事を仕事にするってまさしくこれだなと思いながらも、悩みは尽きないし、落ち込む日もある。先輩の仕事に同行しながら失敗や葛藤、達成感や嬉しさもあり、調律師として成長していく。
主人公の初めて独り立ちした新規の担当に涙腺を刺激されまくり。
先輩のコピーバンドが演奏したエルレガーデンの歌。めっちゃよかった。
鑑賞メモ
雪の降る日に1人の17歳の戸村
ピアノの調律師を体育館に案内
調律師の仕事に没頭
森の匂いがした
いい羊がいい音を作る
羊のフェルトで出来たハンマーが鋼の弦を叩く
調律師を志す
2年かけて東京の調律学校を卒業し
故郷の町の楽器店に就職
堂々としてた方がいい
不安そうな調律師なんて誰も信じない
調律だけが仕事じゃない
姉妹でピアニスト
仕事のミス
独断が仇に
気まずい沈黙
落ち込んで帰宅
どうやったら調律は上手くなるか
詩人の原田美樹
明るく静かに澄んで懐かしい文体
少しは甘えているようでありながら厳しく深いものを称えている文体
夢のように美しいが現実のように確かな文体
初失敗の祝いに調律道具
きっとここから始まる
音楽的素養
元ピアニスト秋野
初めての1人仕事は陰気な青年の物置化したピアノ
最後の調律は14年前
そこから見つけた幼少期の写真
才能ってのはものすごい好きだって事じゃないかな
諦めない気持ちを持ち続けるのが才能だって
両親を亡くし閉ざされた青年の心が開かれる
努力家の兄姉と勝負強い弟妹
メトロノームが好きで、公衆電話が嫌い
あと、道、派手な看板も
そんな優しい先輩が演奏するドラム、バンド
メトロノームを聴くと落ち着く
劇中で聴く、salamanderがめっちゃかっこいい、エルレガーデン
リアリストの秋野
お得意先の佐倉、片方がピアノを弾けなくなった
気を入れすぎて片方に肩入れし過ぎた
思いあがるな
お前にまだそんな力はない
ピアノはピアニストをどうこうする力はない
気が滅入ってた時に弟からの電話
ばあちゃんが倒れて、もう駄目だって
神社でピアノ
大人チックな結婚式
ピアノを食べて生きていこうなんて思ってない
ピアノを食べて生きていくんだよ
ピアニストを目指す姉と調律師を目指す妹
ピアノを弾き始めたら孤独
全力でピアニストを支えたい
柳の結婚式当日
急に歌えなくなったという姉
ピアノが世界中に溶けている美しいものを集めて、音楽にする奇跡なら
僕はこの森を歩いていく、どこまでも