ツタヤな日々

ツタヤな日々2

自閉でsadな日々の記録。

📕19-11 i/西加奈子

繊細。

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あらすじ

シリア生まれ、小学生までアメリカで育ち、中学から日本で生活しているアイ。

両親は裕福で、何不自由ない暮らしを送っているものの、自分が養子であり、自分だけが恵まれた生活をしていることに引け目を感じていた。

小学生まで過ごした個性を尊重するアメリカの風土は自分になじまず、没個性の日本はアイにとって過ごしやすい国だった。

高校に入り、外見が外国人ぽい自分をどこかゲストとして見るクラスメイトたち。そんな同級生たちの扱いも、中学時代に身に付けたその場の取り繕いでやり過ごせるようになった。

移動教室のとき、「次の教室、場所分かる?」と自分に尋ねてきたミナ。これが後の親友ミナとの出会いだった。

評価

☆☆

感想

「この世界にアイは存在しません。」

サラバ!」の一行目、「僕はこの世界に、左足から登場した。」に負けじと劣らない、引き込まれる冒頭。

音楽のイントロ当てみたいに、西加奈子の「サラバ!(上)」とこの「i」なら一行で作品を当てる自信がある。それくらい印象に残った。

 

物語は相変わらず国際色豊か。西加奈子の作品を「劇場」、「サラバ!」、本作と読んで感じた著者の特性。

日本の没個性が合わず海外に飛び出したっていうのは聞いたことがあったけど、アメリカより日本の方がいいっていうのは初めて。

 

主人公のアイは、死者の数をノートに記録したり、他の国で起きた悲惨な事故に心を痛める等とても繊細。

そんな彼女を理解してくれる友人であったり、両親であったり、誰かがいるっていうのはとても大事なことなんだと感じた。